【徹底解説】貸株サービスをおすすめしたい証券会社(2021年2月期)
各証券会社が提供している貸株サービスのメリット、デメリットを個別で解説していきます。
- 貸株サービスに関連する証券会社を個別に解説する。
- 各証券会社の貸株サービスに関するメリットだけでなく、筆者が思うデメリットにも触れる。
- 「リスクコントロールをした上で、リターンを追求する」ような投資姿勢をもってほしい。
- 各証券会社の貸株サービスのメリット・デメリットを認識した上で、自身に合った貸株サービスを使い分けてほしい。
貸株サービスのメリットとデメリット両面を解説する理由
これから、各証券会社の貸株サービスを個別で紹介していきます。
一点、予め断っておきます。
それは、「各社の貸株サービスのメリットだけでなく、デメリットについても解説する」ということです。
原則、投資にはリスク・リターンがつきものです。
貸株サービスも、投資の一手法です。
貸株サービスについても、「各社の貸株サービスのメリット(リターン)だけでなく、デメリット(リスク)も理解した上で利用してほしい」という思いがあるからです。
「便利だと思って貸株サービスを利用したけど、あとになって面倒なことになった。貸株サービスなんか、やらないほうが良かった。」なんて思いをしてほしくありません。
・・・というようにいいましても、
「この記事・サイト(貸株.com)のおかげで、貸株サービスのメリット・デメリットの要点がわかったけど、やっぱり不安」なんて場合もあるかと思います。
まあ、説明を簡潔にするために、要点しかお伝えしていないですからね。
質問等ございましたら、コメントやTwitterのDMにて解説いたします。
各証券会社のお問い合わせを利用するのも、手っ取り早く確実かと思います(笑)。
貸株サービスに関するよくあるご質問に関しては、今後の記事のヒントにさせていただきます。
貸株サービスの一般的なリスクは、こちらの記事で解説しています。
以上に注意いただいた上で、下記を読み進めていただければと思います。
それでは、各証券会社の貸株サービスを解説していきます。
※解説する証券会社は、今後さらに追加していきます。
松井証券の貸株サービス
松井証券の貸株サービスについて解説していきます。
メリット
注目すべきメリットを3つ紹介します。
1つ目は、貸株レートの最低値が0.2%である点です。
他のネット証券の貸株レートの最低値を見ると、多くは0.1%に設定しています。
0.2%で貸株するのと、0.1%で貸株するのとでは、受け取れる貸株金利は2倍も変わります。
たとえ貸株による運用の利回りが元々0.1%と小さくても、2倍になる点は見逃せないです。
2つ目は、代用有価証券の貸株が可能な点です。
松井証券では、信用取引の代用有価証券にしている株も、貸株に設定して貸株金利を受け取ることができます。
通常、現物株式を貸株する場合、同時に代用有価証券にできません。一方、代用有価証券にしている株は、貸株すると代用有価証券から外れて信用余力が減ってしまいます。
しかし、松井証券では「信用取引をして売買収益を狙う」と同時に、「代用有価証券の貸株でも貸株金利を受け取る」という、資産効率の改善が見込めます。
3つ目は、株主権利を取得するための機能が充実している点です。
配当、優待といった権利を自動で取得するための機能があります。
さらに、銘柄ごとに貸し出さない株数を設定できるので、優待目的で保有している銘柄の余剰株数を貸株できます。
このように、配当や優待取得の管理がしやすい機能を用意してくれています。
デメリット
注意しておきたいデメリットを1点紹介します。
松井証券は、実は貸株レートが1%以上の銘柄数が比較的少なめです。
また、貸株レートの最高値も控えめだったりします。
レートの最低値を0.2%にしている副作用でしょうか・・・
総括
松井証券の貸株サービスでは、貸株レートが0.2%の銘柄を厚くする代わりに、高レートの銘柄数を抑えているように見えます。
こうすることで、収支のバランスを取っているのかな?という推測ができます。
「株主権利を取得したい」「貸株レートを0.1%ではなく、0.2%を狙っていきたい」人におすすめの証券会社です。
松井証券は、もともと預株制度という、貸株サービスに類似したサービスを行っておりました。
それに代わって、2018年10月に貸株サービスを開始しました。その後も引き続き、積極的に機能拡充に努めています。
貸株サービスに関するキャンペーンも積極的に行っております。YouTubeによる広報・発信にも力を入れています。
GMOクリック証券の貸株サービス
GMOクリック証券の貸株サービスについて解説していきます。
メリット
注目すべきメリットを1つ紹介します。
GMOクリック証券の貸株サービスでは、貸株レートが1%以上の銘柄数が600銘柄以上(2020年2月時点)と比較的多めです。
下記記事で、その多さを視覚化しています。
保有している銘柄の貸株レートが1%以上になる確率が高い、といえるかもしれません。
GMOクリック証券の貸株レートは、ログイン前でもすべて公開されているので、
お持ちの銘柄の貸株レートを確認してみてはいかがでしょうか?
デメリット
注目すべきデメリットを2つ紹介します。
1つ目は、貸株のリスクを減らす便利機能がわずかに不足している点です。
具体的には、
- 一部数量の貸し出しができないので、優待権利取得の度に全数量の貸株が解除されてしまう。
- 配当権利を自動取得するための解除機能がない。
- 代用有価証券の貸株ができない。
といったところです。
2つ目は、貸株レートの天井が少し低い点です。
例えば、貸株レートが13%といった銘柄がなく、高くて10%だったりします。(2020年2月時点)
総括
GMOクリック証券の貸株サービスは、貸株のリスクを減らす機能や、超ボーナスレートのついた銘柄数、といった点では見劣りします。
しかし、貸株レート1%以上の銘柄数が安定して多いという意味では、全体的に貸株レートは充実しています。
権利取得がそもそも目的ではない銘柄で、貸株レートの高いものは、GMOクリック証券で貸株するのがおすすめです。
まとめ:複数社の貸株サービスを知って、上手く使い分けてほしい
上記で見たとおり、証券会社毎に、貸株レートの水準が異なります。
推測ですが、貸株市場で運用する能力が、各証券会社で得手不得手があり、貸株レートの設定に影響を与えているということでしょうか。
もしくは、貸株サービス業界で、銘柄毎に棲み分けを行っている、とも考えられます。
また、貸株のリスクを減らすための便利機能の実装状況もまちまちです。
この貸株サービス業界の動向を踏まえて、投資家(貸株サービスの消費者)として持っておきたい姿勢を提示しておきます。
複数の証券会社の貸株サービスや貸株レートにアンテナを張る!
保有している銘柄の貸株レートを複数の証券会社で比較すると、より良い貸出先が見つかるかもしれません。
実際、A証券の貸株レートは0%であるのに、B証券の貸株レートは3%という場合もあります。
選択肢は多いと管理が手間になりますが、知らないで損するのももったいないです。
このように比較した上で、例えば、大型銘柄は松井証券で貸株レート0.2%を狙い、中小型株はGMOクリック証券で1%以上を狙う、といった、銘柄ごとに貸株サービスを使い分けることも可能です。
それでも管理が手間であれば、一社にまとめてしまいましょう。
知識、情報のアップデートを通して上手にリスクコントロールした上で、リターンを追求していきたいですね。
このサイトが、その一助になれればと思います。
後日、他の証券会社の貸株サービスについても解説を加えていきます。
今回の記事が、貸株サービス利用のお役に立てたら幸いです。
ここまでご覧いただきありがとうございました。
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